専門医が教える、毎日
ぐっすり眠れる5つの習慣
著者:坪田 聡(医学博士/雨晴クリニック副医院長) 出版社:三笠書房

専門医が教える毎日ぐっすり眠れる5つの習慣
引用:出版社:三笠書房

まず、人は「体温」が下がると眠くなるという大前提があります。
このため寝る前の高めのお風呂や過激な運動は避けましょう。
もし、お風呂に入るのであれば、温めのお風呂に入りましょう。

欧米では、眠れないときはホットミルクを飲む習慣があります。
牛乳に含まれている「トリプトファン」は、睡眠ホルモンであるメラトニンの
原料となります。

更に、メラトニン自体を含んでいる食べ物にケールがあります。
ケールは主に青汁の原料となっている植物です。

このことから青汁を牛乳で溶かし、少し温めて飲むことで
快眠を得やすくなります。

この効果も必要ですが、基本的には「刺激を避け、リラックスすること」が大前提です。

◆アルコールは脳全体に麻酔をかけるようなもの、飲みすぎると逆効果になってしまう。
また、寝る前のカフェインの入った飲み物は避けたほうが良いのですが、
それよりも悪いのは、たばこです。 ニコチンは刺激があり、睡眠を阻害します。

◆本当に気持ちよく眠る3つの方法
これは「パブロの犬」のように犬にエサをあげるときベルを鳴らし続けると
ベルの音を聞いただけで犬はよだれを流すようになる。
①「眠くなってから、ふとんに入る」
②「布団」=「眠る場所」と頭の中に位置づける
③「眠くなければ、一旦布団から出る」

◆眠る脳の科学
脳には、眠らせる脳と眠る脳がある。

★睡眠の科学その1
●間脳の中に視床下部というところがあり、そこに睡眠と目覚めの司令部があります。
そこは、ノンレム睡眠とレム睡眠をコントロールして脳の情報整理を司っています。
●間脳は、ノンレム睡眠をコントロールして脳を休ませている
そのノンレム睡眠中は、大脳が休んでいる
●脳幹は、レム睡眠をコントロールして身体を休ませ、脳の中の情報整理を行っているのです。

◆寝室に少し気を使い、眠る部屋にしよう
●カーテン=一番良い色は「緑」次が「?」です。
●静かなのが最適ですが、環境により騒音がある場合は、音楽を流してマスキングする。
●温度は、快眠を作るために必要fであり、特に暑いと寝付きが悪いのでエアコンを活用する。
●ベット・布団は、仰向けに寝たときに、立っていたときと同じ背骨のラインになる硬さが良い
●まくらは、6~10センチ程度の高さで平べったいまくらが最適です。
●掛け布団、体温より少し低めの温度になる布団が最適です。
●パジャマには、睡眠中の寝汗を吸収してくれるコットン・シルクのパジャマがおすすめ。
●寝る場所の明るさは、暖かみを帯びた黄色じみた薄明かり

★睡眠の科学その2
●人間は浅い眠りと深い眠りを繰り返しています。
90分間を1サイクルとしてノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返しています。
レム睡眠では、脳での記憶の整理や記憶への固定化が行われ、
その日の昼間に起きた情報や覚えたことを整理し、記憶しています。
ノンレム睡眠では、脳を休ませています。
その繰り返しが90分というサイクルなので90分間を5本
約7時間30分が最適だと思われます。
その中でも寝始めた2サイクル、つまり3時間が非常に重要なのです。
この3時間において成長ホルモンが大量に分泌され身体の細胞の新陳代謝が行われます。
しかし、脳の睡眠機能は年々衰えて行くのです。
※何度も夢を視るのは眠りが浅い証拠、特に悪夢は眠りの質が悪い

◆目覚めについて
目覚めの悪い原因は、睡眠サイクルの狂いからきており、
夜更かしや長時間の昼寝が影響していることが多い
◆自然な目覚めを促す朝日を浴びること
睡眠から目覚めへのスイッチの切替は朝日を浴び、
朝が来たことを知らせることが肝心である。
しかし、朝日は天候に左右されやすいので人工のライトを浴びて目覚めることです。
◆体内時計は25時間周期であり、本来の時間24時間に合わせるには、
朝の目覚めのタイミングで周期を切り替えることでその切替えで一番効果的な方法は、
強い光を浴びる目覚めです。 身体も脳も一番適応します。
このように人間は、毎朝時差ボケを起こしており、夜の快眠にはつながりません。
◆朝強い光を浴びる時間によって夜眠たくなる時間が決まってくる。
朝6時に光を浴びると夜の20~22時には眠たくなってくる
◆昼間に15分間ぐらいちょっと昼寝をすれば、その後の眠気が軽減できる
しかし、30分以上の昼寝はむしろ老化を早める

◎快眠を得る習慣は朝起きるタイミングで強い光を浴びることで質の高い睡眠が得られます。


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